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白い雨

詩/高丸もと子 曲/矢野正文
歌/喜多美幸 ピアノ/高木洋子

雨?
ひとりは遠くの空をみて
もうひとりは地面をみて
確かめている

幸せそうな二人にも
天と地の距離が
できている

人影が重なり合い
離れては消えていく
雨の街角

今日の物語に幕を引くように
雨が降りてくる

ここはキャンバスの中
白い雨を降らせて
そっと物語を閉じる

詩人コメント
 だれかがキャンバスの中で今日のひと時を描いているのではないかと思うことがあります。その人を通して生まれる絵はどの場面であれ、物語があるに違いありません。そんな思いで最終連を閉じました。

作曲家コメント
 歳時記で白い雨(白雨)は夏の季語で「夕立」「にわか雨」のことですが、私がこの詩を読んで感じた雨は、静かに降り始め静かに降り続く、そんな雨を感じました。あなたはこの雨をどう感じ、心のキャンバスの中に、どのような「白い雨」を描かれるでしょうか。

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