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詩/左子真由美 曲/金井秋彦
歌/田邉織恵 ピアノ/田中紀子

誰かが擦ったマッチが
昏(くら)い夜に投げ込まれると

誰かがそれで
つかのまの夢を見る

たくさんのキャンドル
たったひとつの灯(とも)火(しび)

街じゅうにともるあかり
小さな窓のかすかなひかり

どれひとつとっても
燃えるものはみな美しい

心に火がともるとき
ひとは小さな炎になる

誰かが擦ったマッチが
またひとつ昏い夜をともす

詩人コメント
ひとはみんな小さな灯りかもしれません。その小さな灯りが暗い夜道を照らしたり、誰かの心を温めたりするとしたらどんなに素晴らしいことでしょう。

作曲家コメント
「誰かの小さな行いや気持ちが他の誰かの救いとなる」…この詩のそんなメッセージに共感します。詩に出会った時に冒頭部分のメロディが浮かび、その後、詩の流れに委ねて自由に作曲しました。終盤で冒頭のフレーズが再び登場します。

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