日ごと
たとえばまばゆい
スクランブルの交差点で
見つかるわけない
乙姫さまを探している
もらった
玉手箱
開けなかったので
ぼくは年をとらない
永遠の太郎
夜ごと
たとえば冷えた
電話ボックスで
海底のあなたに
ダイヤルをしてみる
乙姫様の代わりに
星々がツーと鳴っている
それは暗号
終わった愛のあとにも
愛がある
詩人コメント
僕はずいぶんと年をとりましたが、心の中には、年をとらない柔らかな中心のようなものがあるようです。そこには乙姫様や浦島太郎がいるでしょう。その場所を「めるへん」と名付けてみました。誰にもあるだろう深い場所です。
作曲家コメント
日ごと、夜ごと、乙姫様を探し続ける永遠の太郎・・・。決して完結することのない愛のお話を想って付曲しました。曲全体に調・拍子・テンポ等の変化によるコントラストを配しました。