詩・尾崎まこと 曲・和泉耕二
【原詩】 砂地にスリスリ たくさんの 足跡を自慢しているのは ムカデのおじさん
ところで僕は 幽霊ではないが 足跡はない
そりゃそうさ 僕はみずすまし 消えていく まるい音楽の 作曲家です
詩人コメント 子どもの頃、みずすましが走るたびに描く、丸い波紋に見入っていました。音楽も人の心に波紋を描いては消えていきます。
作曲家コメント ムカデとみずすましの何やら面白い組み合わせ。ところでまるい音楽の作曲家のみずすまし君、波紋を描きながら水上を歩く君には、人間の耳にはきこえないかすかな音がほんとうは聞こえているのだろうね。