詩・高橋暁子 曲・矢野正文
【原詩】 いま いちまいの木の葉が かぜにのって 枝をはなれた 時は 音もなく すぎていく
けれど 時は 輝く 一瞬の時を 永遠に変える 魔法をもっている
あの日の夕映えも 水面にきらめく 月のひかりも 決して 色褪せない魔法
すぎゆく時よ 風にのせて どうか あの人に 届けてほしい
いま ひらいたばかりの 薔薇の花の 香りを
詩人コメント 誰の心にも、大切に心に留めておきたい「時」があります。美しい薔薇のうまれたての香りを遠くまで、風に届けてほしい。「時」を切り取る魔法があったらなあと考えてしまいました。
作曲家コメント この詩のいっ節に「時は、輝く一瞬の時を永遠に変える…」という言葉が出てきます。その思い(考え方)に強く共鳴してこの詩の作曲を試みました。