,

おんがく

詩/西田純 曲/矢野正文
歌/田中勉 ピアノ/園田文子

このねいろは
いったい どこからやってきたのか
ゆっくりかけのぼる ふしにのって
ぼくは うかびあがり
からだのなかでも
こころが
いちばんてっぺんに のぼり
おもわず りょうてをだして
ちからまかせに つかみとった
けっして にげないように
ぼくのものに なるように
がくのねは とつぜんやみ
まっくらになった うちゅうのまんなかで
じっと とまっている
こんなものではない
ぼくが ほしかったものはーー
あわてて りょうてをはなす
また もとのように
はねまわり
ひびきわたる おと
じぶんのてを はなれて
じゆうになった ようせいに
ぼくは なにもできず
うっとりしていた

詩人コメント
私は音楽が好きだ。でも、自分の好きなように動かすことはできない。詩も、同じことが言えるかもしれない。
作曲家コメント
純粋・純朴さが感じられるこの詩によって、自分の曲作りの原点をもう一度考えさせられました。そして長い間取り組んできた、日本古来の音素材(日本民謡・わらべうた等)とする曲作りに、久しぶりに取り組んでみました。

PAGE TOP