詩/高橋暁子 曲/大澤弘之 歌/坂口さやか ピアノ/田中紀子
古い詩集を開くと いちょうの葉が はさんであった 色褪せず 黄色いまま それは 黄 こ 金が 色ね にそまる 街路樹の道で ひろった いちまいの いちょうの葉 よみがえる 秋の日の思い 何度も読み返した 詩のフレーズ 時は ゆっくりと 思い出を セピア色に かえてゆく 過去と現 い 在ま を 行き来する いちょうの葉のしおりに また いつか そう語りかけ 古い詩集を そっと閉じる
詩人コメント いつもは、本の中で眠っているしおりですが、本を開き、挟まれたページに目を留めると、過去の私と対峙させてくれる。しおりは、本の世界の案内人です。
作曲家コメント この詩を読むと、遠い秋の火にこのような出来事が私自身にもあったような錯覚がしました。すべてが淡色な思い出となっているような情景を音楽でも表現したいと思いながら作曲しました。
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