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晩秋

詩/瑞木よう 曲/南川弥生
歌/中川正崇 ピアノ/村上ひろみ

風に舞う 落ち葉
降りしきる 
裸木を空に残して 流れる

走る車のフロントガラスに
音たてて 礫のように 打つ
色とりどりの

風に巻かれて 舞い上がる
からからに乾いて
枝から離れて空を往く

葉 行きつく先の 沼
燃える葉 水面を覆う
その下では 魚が葉をついばんで
身の色を緋色に染める

夜を潜る
やがて 月煌々と 影を落とし
降る葉の影を沈め
月の色を 鱗に映す

詩人コメント
 車で六甲山を走っているとまるで礫のようにフロントガラスを叩きながら色づいた葉が降ってきました。葉はいろんな場所に降ります。密やかに山の中にある沼にも・・
作曲家コメント
 段落ごとに画像が浮かぶかの様なこの詩に惹かれ作曲。詩に導かれ、自ずと音楽が紡ぎ出された。最後の段は、漢詩(中国の原文で書かれた)のイメージで静かに纏めることが出来た。

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